こんな経験、ありませんか?
「クラス替えのとき、配慮をお願いしていたのに、まったく反映されていなかった」
「先生に相談したら"様子を見ましょう"と言われて、それきり」
「学校では笑顔だから大丈夫ですよ、と言われたのに、家では毎日泣いている」
「検査結果をそのまま渡したけれど、次の面談でも"初めて聞きました"という雰囲気だった」
私も、全部経験しました。
学校に相談するたびに、モヤモヤしたまま帰ってくる。何かが変わった気はしないのに、また次の学期が始まる。そのくり返しでした。
「もっと強く言えばよかったのかな」と思う夜もありました。でも、先生との関係を壊したくない。「モンスターペアレント」と思われたくない。そういう気持ちが、どこかでブレーキをかけていました。
でも、子どもは困っています。毎日学校に行って、ぐったり帰ってきて、夜になって初めて「今日、嫌なことがあった」と話してくれる。
そのとき私は思ったんです。動かなかったのは、私だった、と。
この記事は、同じように悩んでいる保護者の方に向けて書きました。「戦い方」ではなく、「一緒に子どもの環境を作るための話し合いの進め方」をまとめています。
合理的配慮って、何ですか?
「合理的配慮」という言葉、聞いたことはあるけれど、正直よくわからない、という方も多いと思います。私もそうでした。
簡単に言うと、障害のある人が不利にならないよう、個別に調整をすることです。
法律でいうと、「障害者差別解消法」に基づいています。2024年4月の改正で、公立・私立を問わず、すべての学校に法的義務として課されるようになりました(改正前は私立学校は「努力義務」でした)。
「特別扱いしてほしい」ではありません。「この子が他の子と同じように学べる環境を整えてほしい」というお願いです。
法律的には、合理的配慮の提供を正当な理由なく断ることは、差別にあたります。
ただ、私はこれを「武器」にするつもりはありません。法律を振りかざして学校と戦うより、「こういう理由で、こういうことが難しいので、こうしてもらえないですか」と丁寧に話し合う方が、長い目で見てうまくいきます。
法的根拠は、「私たちのお願いには、ちゃんと根拠があります」という支えとして持っておく。それだけで十分です。
「合理的配慮」と「基礎的環境整備」は違います
少し補足します。
基礎的環境整備は、学校全体として整えるべき支援体制のことです。スロープやバリアフリー、支援員の配置などがこれにあたります。学校全体への投資なので、個別に要求できるものではありません。
合理的配慮は、その子個人のために、その子に必要な調整をすることです。「この子は大きい音が苦手だから、必要なときにイヤーマフを使えるようにしてほしい」「席替えのとき、特定の子の隣にならないようにしてほしい」といったことがこちらにあたります。
学校に相談するときは、「合理的配慮をお願いしたい」とはっきり言葉にした方が、先生も対応しやすくなります。
学校との話し合いで大切な、3つの心構え
1. 「お願い」ではなく「相談」というスタンスで
「◯◯してください」ではなく、「こういうことが困っているんですが、どうしたらいいでしょうか」という姿勢で話す方が、先生も一緒に考えてくれやすくなります。
敵対するのではなく、子どものために一緒に環境を作るパートナーとして接すること。これがいちばん大切だと、私は何度も実感してきました。
2. 感情ではなく、事実で伝える
「先生の対応が悲しかったです」より、「○月○日に◯◯ということがあり、帰宅後に子どもが◯◯の様子でした」という方が、先生も状況を把握しやすくなります。
感情を伝えることが悪いわけではありません。ただ、先生に動いてもらうためには、事実の積み重ねが大切です。日頃から記録を残しておくことが、大きな力になります。
3. 記録を残す
口頭のやりとりは、残りません。
「去年の面談でそう言ったのに、今年の担任は知らないと言われた」という経験、ある方も多いと思います。面談の後は、その日のうちにメールで確認を送る習慣をつけると、引き継ぎにも記録にも役立ちます。
ここまで読んで、「で、具体的にどうすればいいの?」と思いましたか?
ここからが、実践編です。
有料パートでは、
- 専門家の活用の仕方(誰に、何を、どう頼むか)
- 学校に提出する資料の作り方(検査結果の"翻訳"の仕方・時系列記録のまとめ方)
- 面談の進め方(事前準備から面談後のフォローまで)
- 学校が動かないときの相談先
を、私の経験をもとに具体的に書いています。
「これを読めば一歩踏み出せる」と思える内容を目指しました。同じ立場の親として、少しでもお役に立てたら嬉しいです。
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